甲状腺とは?

甲状腺は首の前側に位置する小さな臓器で、代謝や体温、心拍数など、全身の働きを調整するホルモンを分泌しています。
このホルモンのバランスが崩れることで、さまざまな体調の変化が現れます。
甲状腺の異常は症状が多岐にわたり、「なんとなく体調が優れない」といった形で現れることも少なくありません。そのため、気づかれにくいまま経過してしまうケースもあります。
当院では、甲状腺疾患に対する専門的な知見に基づき、症状と検査結果の両面から丁寧に評価を行います。患者さま一人ひとりの状態に応じて、適切な診断と継続的なサポートをご提供しています。

このような症状はありませんか

以下のような症状に心当たりがある方は、一度ご相談ください。

  • 動悸や息切れを感じる
  • 体重が急に増えた、または減った
  • 疲れやすさや倦怠感が続く
  • 汗をかきやすくなった、または寒がりになった
  • 手の震えが気になる
  • 気分の落ち込みやイライラが続く

これらの症状は、甲状腺ホルモンの異常が関係している可能性があります。日常的な不調として見過ごされやすいため、早めの確認が大切です。

甲状腺の主な疾患について

甲状腺疾患は、ホルモンが過剰になる状態と不足する状態、腫瘍などに分けられます。

  • バセドウ病(甲状腺ホルモン過剰)
  • 橋本病(甲状腺ホルモン低下)
  • 破壊性甲状腺炎(無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎など)
  • 機能性甲状腺結節
  • 甲状腺腫瘍

バセドウ病・橋本病の多くは自己免疫の関与が知られており、特に女性に多いのが特徴ですが、男性にもみられます。適切な診断と経過管理により、安定した状態を保つことが可能です。
甲状腺腫瘍は、甲状腺内に腫瘤を形成する病気です。昨今は健診などで実施した頸動脈エコーやCTなどで偶然見つかることも多いです。腫瘍の多くは良性ですが、中には悪性腫瘍も含まれるため、エコーによる適切な評価と定期的な経過観察が重要です。

放置による影響について

甲状腺の異常をそのままにしておくと、全身にさまざまな影響が及ぶ可能性があります。

  • 動悸や不整脈の増悪
  • 強い倦怠感による日常生活への影響
  • 体重変化の進行
  • 心不全の発症
  • 気分の落ち込みなど精神的な不調

症状が軽度であっても、背景にホルモンの異常が隠れている場合があります。違和感のある段階での受診が大切です。

当院の検査・診断

当院では、正確な診断のために以下の検査を行います。

  • 血液検査(甲状腺ホルモン・自己抗体)
  • 超音波(エコー)検査
  • 必要に応じた追加検査

当院では甲状腺ホルモンの結果を院内で測定可能な機器を導入しています。このためご希望に応じて、当日に結果を説明することも可能です。検査結果については、専門的な内容も分かりやすくご説明し、現在の状態と今後の見通しについて丁寧にお伝えします。

治療について

甲状腺疾患の治療は、疾患の種類や状態に応じて異なります。

  • バセドウ病:甲状腺ホルモンが過剰に産生される病態であり、抗甲状腺薬により甲状腺ホルモンの制御を行います。抗甲状腺薬による副作用の確認のため最初の3ヶ月間は、2週間に1回ほどの通院が必要になります。以降は病状により通院間隔を延期していきます。抗甲状腺薬での管理が困難な場合は、手術療法やアイソトープ治療が検討されます。これらが必要となった際は適切な医療機関への紹介をご提案させていただきます。
  • 橋本病:甲状腺ホルモンの産生が減少することが多く、薬により甲状腺ホルモンを補充します。少量から開始し、必要量まで徐々に増量していきます。
  • 甲状腺腫瘍:エコーによる評価・経過観察を実施します。癌の可能性が否定できない場合は精密検査のため他院への紹介をさせていただきます。

当院では、症状や検査値の変化を丁寧に確認しながら、無理なく継続できる治療方針をご提案します。

当院の診療の特徴

  • 甲状腺疾患に対する専門的な診療体制
  • 症状と検査結果を総合的に評価
  • 分かりやすく丁寧な説明
  • 長期的な経過を見据えたサポート

目に見えにくい不調に対しても、安心してご相談いただける診療を心がけています。

ご相談について

  • 原因のはっきりしない体調不良が続いている方
  • 健康診断で甲状腺の異常を指摘された方
  • 動悸や体重変化などが気になる方
  • 現在の治療について見直しをご希望の方

どのような段階でもご相談いただけます。
気になる症状がございましたら、お早めにご来院ください。